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あんちゃんレポート(8/9)

2021/8/9| トップチーム

約3週間ぶりのリーグ戦、第24節FC町田ゼルビア戦は皆さんどうでしたか?見どころもたくさんありましたが、私はリーグ戦で勝つことの厳しさを改めて感じた試合でした。それと同時に勝ち切るチーム力の高さを感じました。

試合は立ち上がりからまったりした印象を受けましたが、球際やセカンドボールなどを押さえてゲームが進んだように思います。7月17日(土)に開催された、前節・アルビレックス新潟戦での圧巻の前半が脳裏に焼き付いているためか、本来の京都サンガF.C.の姿からは少し物足りないように感じました。プレーする勇気や前への意思が、いつもより感じられず、スピード感に欠ける立ち上がりに感じました。

ただそんな中でも、前半12分にヨルディ・バイス選手の素晴らしいロングパスからピーター・ウタカ選手が競り勝ち、先制ゴールを決め、試合を優位に運ぶことに成功しました。非常にシンプルなプレーでしたが、対峙するDFとしたらあれほど怖いプレーはありません。常にゴールに直結する意識でプレーしている選手は、まず相手DFの背後やストライカーを見ます。中盤での華麗なパス回しや派手なテクニックは観客を沸かすのかもしれませんが、相手DFに恐怖心を与えるわけではありません。2人が見せた非常にシンプルなプレーは、クオリティももちろんですが、何よりうまいプレーではなくて怖いプレーの象徴でした。この試合、バイス選手がボールを持つと、恐らく相手DFはかなり神経を使っていたでしょう。

得点後にアグレッシブさが出てくるかと思いましたが、まだまったりとした展開で、前半41分にはセットプレーから同点に追いつかれてしまいました。流れからいってやられるべくしてやられたと思います。

今シーズンの失点の中でそう思うシーンは少なく、少し意欲に欠いた前半だったと思います。毎試合スーパーなプレーができるわけではありませんが、選手たちの実力やどのくらいのプレーを表現できるかは、今シーズン選手たち自身が証明してきてくれました。だからこそ物足りなさを感じました。

後半にどこまで修正できるかを非常に注目していましたが、ここでチームは素晴らしい修正力を見せたと思います。立ち上がりから前への意志をみせ、後半5分にはイスマイラ選手の素晴らしいゴールに繋がりました。自陣から左サイドに展開し、全てが前方にパスが繋がり、ボールホルダーに対して常に前向きのサポートで素晴らしいいスピード感とクオリティでゴールが生まれました。サンガが大事にしている前への意志が、選手全員で共有され、プレーで繋がっていましたね。個人的には、今シーズンのベストゴールの一つに挙げられるような素晴らしい流れでした。あのプレーこそがサンガの本来の姿でしょう。

またイスマイラ選手の活躍も印象的でしたね。能力の高さも示しましたし、なにより攻撃のオプションをチームに与えました。ウタカ選手が1つ下がった位置でボールを触ることで推進力と変化を加えるなど、前半戦にはなかった形を見せてくれました。

後半終了間際には苦しい時間帯もあり、勝つことの難しさを改めて感じましたが、交代で入った選手が活力を与え、チーム全員で勝ち獲った勝利となりました。

課題と収穫があった町田戦、今日のような試合展開で勝点3を獲得できることは、チームにとって大きなパワーになります。リーグ後半戦への教訓を得た今日の試合、8月14日(土)開催、アウェイでの次節・松本山雅FC戦、試合開始のホイッスルからどんな姿を見せてくれるのか?「また強くなるのかな」とワクワクした気持ちで注目していきたいと思います!ではまた^^

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■ライター(あんちゃん)紹介

京都サンガF.C.ブランドアンバサダー 安藤淳(あんどう・じゅん)

[プロフィール]

関西大学卒業後の2007シーズン、サンガに加入。2011シーズンの天皇杯は5試合に出場し、準優勝に貢献。2013シーズンまでサンガに在籍し、その後、セレッソ大阪、松本山雅FC、愛媛FCでプレー。2019シーズンにサンガに復帰し、2020シーズンは主将としてチームを牽引。ケガのため、2020シーズンを持って現役引退。

生年月日:1984年10月8日

出身地:滋賀県

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