試合情報
ハイライト
- 監督コメント
- 選手コメント
平日の足元の悪い中、たくさんのファン・サポーターの方々に集まっていただきました。先週末のヴィッセル神戸戦では悔しい思いをしましたが、今日はショーとしても、すごく良い試合ができたと思いますし、退場者が出た後も粘り強く戦ったところや、しっかりゴールに向かって得点を重ねたこと、そして我々のやりたいことからゴールが生まれて勝利を得たということは、今日出た選手だけではなく、全選手にとって良い影響があると思います。また、それだけチーム力が上がったという実感があります。ルヴァンカップでは勝点3を積み上げただけで、まだまだ順位は低いですが、この勝利を次のリーグ戦につなげていきたいですし、ルヴァンカップでももっと上の順位に行けるよう、慢心することなく次に向かいたいと思います。詳しい戦術的なことに言及するのは控えますが、ゲームの入りも含めて少し相手を意識した部分と、自分たちのリスクを冒してチャレンジしたことがうまくはまりました。私も長い間監督を経験していますが、これだけうまくいったことはないぐらいの内容でした。こういう試合では往々にして後半に1点、2点取られるのですが、ゼロで抑えたところに選手の成長を感じます。試合後、ゴールキーパーの太田岳志が涙を流しながら選手たちに感謝の意を伝えていましたが、4年の在籍の中で今日が2試合目で、初めて勝点3をもたらした彼の影響力、試合に出ていなくてもまったく手を抜かず毎日練習に取り組んで、結果を出したというのは、このクラブにとって本当に重要なことです。また、ソラ(平賀大空選手)がトップ昇格し、初めて得点したことも、現在アカデミーの選手の励みになると思います。今日は勝っただけではなく、選手たちのいろんな意味を持つ表情を見ることができたゲームとなり、監督としてこれ以上ない充実感や喜びを感じます。明日からまた、次の福岡戦に向けて良い準備をしていきたいと思います。
●今日の試合で目指したことを教えてください。
初めて会った人とチームをつくる時、お互いを知る時間が必要だったり、自分がどういうプレーをしてチームに貢献しようという部分に遠慮してしまう、あるいは自分を出し過ぎてうまくいかないということがあります。そういう時期はもう終わったと思っていて、今日、私は次の段階に進むための指示をしきました。今日は選手たちがJ1の選手にふさわしく自信を持ってプレーし、それを見事に体現してくれたと感じています。それはこのチームにとって非常に大きな財産になると思いますし、今日スタンドから見ていた選手も含めて、皆、同じことを感じてくれたと思います。「チームのためにやる」ということは、ひとつだけの方向だけでなく、違う方向からもチームのために行動することも必要です。たとえばパウリーニョがしっかりゲームを締めてくれたことも良かったですし、久々にキャプテンマークを巻いたテンマ(松田天馬選手)が1点目を取ったということもこれまでの悔しさを良い方向に出せたと思いますし、本当に全員を褒めてあげたいと感じた試合になりました。
●プロ初ゴールを決めた平賀大空選手の評価をお願いします。
まずゴールを決めたことより、あそこで勇気をもって仕掛けたことを評価してあげたいです。プロ1年目の18歳の選手で、前回のFC東京戦ではやり切れなかった思いがあったと思いますが、今日、自ら仕掛けていった勇気に関しては今後が楽しみだと思いましたし、これからどんどん良い選手になっていってほしいと思います。
太田 岳志
セレッソ大阪さんが4-4-2で来るのがわかっていたので、今までの試合を見ていてビルドアップでもう少しゴールキーパーが関わることができればと思っていました。そこで自分が積極的に前に出て数的優位をつくれるよう意識してプレーしていました。もっとやれたと思う部分はありましたが、前半の15分で点が入ったので、結果としては良かったと思います。個人的には「今日が現役最後の試合になるかもしれない」というぐらいの気持ちだったので、自分のサッカー人生を懸けて臨みました。(後半、数的不利の中でのプレーについて)そんな覚悟もありましたし、サンガタウン城陽で皆からたくさんシュートを打ってもらっていたからこそ、今日良い反応ができたので、本当にチームメイトに感謝しています。(試合後の涙について)サンガに来て4年目なのですが、チームがJ1昇格など波に乗っていたにも関わらず自分がなかなか試合に出られず、少しモヤモヤした気持ちのまま今日まで過ごしてきました。そして今日、ようやくチームに勝点3をもたらすことができて、ホッとしたというのが率直な気持ちです。ここまでチャンスが来るかどうかわからないという日々の中、もしかしたら去年の柏レイソル戦が現役最後の試合になるかもしれないという気持ちもありつつ過ごしてきました。そして、こうやって今回チャンスをもらって、これを逃したら本当に次はない中、ゼロで試合を終えて少しは勝利に貢献できたのかなと思います。それは自分だけの力では成し遂げられなかったことなので、チームメイトに感謝の気持ちを伝えました。仲間からは「お疲れ様です」「本当におめでとうございます」と言ってもらいました。こうしてひとつ結果を出したことで自信もついたので、またチャンスが来たら勝点3を獲ることができるようにやりたいです。
平賀 大空
(プロ初ゴールについて)ボールを持った時、前に味方がいなかったので「自分で行くしかない」と思い、シュートまで持っていきました。今までの自分だったら後ろに戻していたかもしれませんが、「今日はいけそうだな」という予感があったので、思いきってシュートを選んだ結果、ゴールにつながったので、すごく嬉しいです。それに、曺貴裁監督からは常にチャレンジするよう言われていましたし、立ち上がりの時間帯だったので、「行くしかない」という気持ちで打ちました。プレーの細かいところは覚えていませんが、一度だけキックフェイントを入れようというイメージだけ持っていて、あとは思いきって振り抜くだけでした。あの位置から入ったかどうかよく見えませんでしたが、決まって良かったです。今まで出た試合で悔しい思いをしたことや、プロ1年目なのでもっと積極的にプレーしなければならないと感じていたことが、今日、良い形でピッチに入ることができた要因だと思います。ここまで数試合経験して、スタジアムの雰囲気にも慣れてきて、ひとつ外して展開したり、落ち着いてプレーできるようになりました。3点目のアシストは、ニアのトヨくん(豊川雄太選手)しか見えていなかったのですが、スルーをしてくれたことで得点につながってラッキーでした。今シーズン、世代別代表の合宿を経験し、日本にせよ、サンガにせよ、大事なものを背負うことに変わりがないので、もっと魂を込めてプレーしなければならないということを学びましたし、これまで出場した試合の経験を活かして、今まで出場した試合の中で一番落ち着いてプレーできたことが、今日の結果につながったと思います。